さよなら事典

人のこと

□ 富田ユウリ

とみたゆうり

旗揚げ公演「さよならの書き方」の出演者、
富田ユウリさん(百年イラチカ)についてご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出会い

 今回、ご紹介するのは、三早希役の富田ユウリさんです。ユウリさんとの出会いは、2018年に、坂井市三国町にある旧森田銀行本店で行われた、NUMACHICA第1回公演「そこにこえ」(作・演出 内田地加王)のときです。公演の準備を手伝っていただきました。そのときはあまり話をしていなくて、音楽の話を少ししたくらいでした。その後、何回か会いましたが、演劇の話はほとんどしませんでした。しかし、いつか演劇で関われたら嬉しいと思っていました。

 今回、「さよならの書き方」を書き終わって、三早希役を探していたところ、そういえばと思い、声掛けをさせていただきました。

 

 

音楽

 ユウリさんは、Tago&Magos(タゴマゴス)というバンドでベースとコーラスを担当しています。ミュージックビデオがYOUTUBEであがっています。かっこいいので是非チェックしてもらいたいです。

 アルバムも販売しています。軽快なリズムで、小気味の良い疾走感のある曲たちです。こちらも聞いてもらいたいなと思います。バンドの宣伝になってしまいました。けど、お薦めします。

 

Tago&Magos 公式ホームページ
Tago&Magos youtubeチャンネル

 

 ユウリさんは、お父さんや叔父さんがジャズバンドを組んでおり、ご自身も三味線を習っていたということもあり、身近に音楽はあったようです。ですが、バンドを組んでベースを始めたのは、大学に進学してからのことでした。その後、ネットを通じて集まったメンバーで、今のバンドが結成されます。

 音楽をやる中で、ユウリさん自身がどういったことを表現したいのか聞いてみましたが、自分が評価されるよりも、バンドが評価されることの方を優先したいと言っていました。バンドのために、自分がどうあるべきか、自分が目立つことではなく、バンドが機能するための一個の歯車になることを考えているユウリさんは、芝居作りにおいてもその考え方が見えるなと思っています。演劇でも、自分の個をなるべく出さないように、チームで芝居を作っていくことは大事だと思います。それを今の演劇の現場でも体現しているように思います。

 

 

 

演劇

 20代後半に突然、「30代になる前に演劇を始めないと後悔するような気がする」と思い立ったユウリさんは、演劇関係の方に相談し、「百年イラチカ」に入ります。また、兵庫県尼崎市にある「ピッコロ演劇学校」に1年間通っていました。ここで演劇の基礎を学び、福井に帰ってきました。

 演劇の話をしたときもバンドと同様、自我が強いと、芝居を作っていく上で邪魔になることがあると話していました。自分のことよりも、お客さんの前で見せる芝居が良くなるように。そう考えてもらえることがこちらとしても、とてもありがたく思います。

 

 

さよならの書き方への参加

 ユウリさんは、戯曲について様々な意見をくれます。今でも、何か疑問があると聞いてくれるので嬉しいです。疑問がありながら演じてもらうより、疑問を解消して演じてほしいと思っています。何回か彼女の意見を参考にしているので、戯曲が磨かれているような気がします。色んな方の、色んな視点で書き直された戯曲の方が、より洗練されてると、今までの経験で思っています。意見をくれることを、とてもありがたく思います。

 また前述したように、芝居が良くなることを第一に考えてもらっているので、演出がしやすいです。真面目に取り組んでもらっていますが、逆に、楽しんで取り組んでもいます。稽古中、真剣な空気の中にも、楽しい空気も混じります。現場での雰囲気が良いのも、彼女の笑いがあるからだと思います。
 演技も、演出の意図を理解して、自然に演じてもらっています。

 ユウリさんに、これから先のことを聞いてみましたが、あまり考えていないとのことでした。しかし、舞踏に挑戦してみたいとか、ブックトークを開いてみたいなど、どこから出てくるのかわからないたくさんのアイデアは、彼女の魅力です。さよならキャンプに参加してもらって、今後の創作活動の糧にしてもらえたらと思いますし、本番での演技も楽しみです。(沼畑)