さよなら事典

人のこと

□ 寺澤 莉子

てらざわりこ

 

旗揚げ公演「さよならの書き方」の出演者、
寺澤 莉子さんについて紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 寺澤莉子さん

 出演者紹介の最後になります。寺澤莉子さんは、福井市内の学校に通う高校二年生です。沼畑の家の近所に住んでいて、寺澤さんが小学生の頃からの知り合いでした。2015年に、当時小学生だった寺澤さんは子役として、演劇教室MAFFの舞台に立ちました。また、市民劇団「虹の会」子どもミュージカルに、数回立つなどの舞台経験があります。

 常に演劇をやってきたわけではないのですが、数回の舞台を見たときに、何も飾ることなく凛として舞台の上に立つ姿を見て、いつかまた演劇の世界で一緒に作品を作れたらいいなと思っていました。彼女が演劇をしたいタイミングと、私たちが旗揚げをするタイミングが見事に重なり、今回の出演をお願いすることになりました。

 

 

舞台上の憧れ

 寺澤さんは多才です。文武両道。絵を描いても表彰され、現在は美術部で活動しています。また昔から続けているかるたでは、全国大会で優勝するなど様々な才能を持っています。しかし「得意なものがない」と彼女は言います。

 そんな彼女が演劇に興味を持ったのは、前述した子どもミュージカルを観たことがきっかけでした。同じ年頃の子たちが舞台上で、堂々としている。踊ったり歌ったり演じたり。その姿がかっこよく、とてもキラキラして見えたそうです。また、目の前にお客さんがいること。お客さんによって、見方が違うこと。照明や音響で世界が変わること。そんな要素も演劇の魅力だったと話します。結果、自分もやってみたいと思い、舞台に立つことになります。

 

 

忘れられない経験

 子どもミュージカルで舞台の楽しみを知りましたが、彼女にとって刺激となったのが、演劇教室MAFFでの経験でした。大人たちが真剣な表情で芝居を作っていく姿がとても目に焼き付いたそうです。そのため、演劇をまた始めたいと思う彼女は、大人と一緒に作っていくことを希望としていました。

 そして昨年秋ごろに芝居がしたいと連絡をもらいました。当初はさよならキャンプの芝居に出演する予定ではなかったのですが、「さよならの書き方」を書き上げて、二奈という役の空気が彼女にとても合っていたので、お話をさせてもらいました。戯曲を一度読んでもらったところ、気に入ってもらえたので、今回の出演が決まりました。

 

 

広がる世界と演技

 今回、さよならキャンプに参加しての感想を聞いてみると、色んな人に会って世界が広がったと言っていました。バンドをやったり、弾き語りをしてる人もいたり、本、映画、音楽、演劇、色んなカルチャーを知っている大人たちから、刺激を受けているようです。また、その大人たちが、とても自由であり、楽しんでいる姿が印象的であると話していました。確かに、今回参加してくれている大人たち、出演者もスタッフも関係者含めて。皆、人生を楽しんでいる真っ最中であるような気がします。きちんと見られているのだと思うと、大人としてしっかりしないとと思う反面、もっと今の人生を楽しまないととも思います。

 そして彼女自身の演技ですが、是非とも皆さんに見ていただきたいと思っています。まず稽古のときに、こちらからオーダーを出すのですが、それをきちんと理解して、理解したことをすぐに体と声で表現ができます。また、とても自然な演技で、以前、さよなら事典の「演技」というところに示したような演技をしてくれています。そして最後に。その場の空気をつかみ、空気を変化させることができます。言葉で表現するのは難しいのですが、今回の芝居は、台詞の中の情報をお客様に届けるよりも、舞台に立っている人達の中で漂っている空気を、お客様に届けたいと思っています。なので、その世界の空気を作ることが大事になるのですが、それができる人だと思っています。 是非とも会場へ足を運んでいただき、彼女の姿、そして私たちが作る世界を見ていただきたいと思います。(沼畑)