演劇ワークショップQ&A

「具体的にどんなことをするの?」「イメージが湧かない…」という方に、さよならキャンプの演劇ワークショップで行う内容をQ&A形式でまとめてみました。気になるものがありましたらぜひご覧ください。この他にもご不明な点がありましたら、お気軽にこちらからお問合せください。

 

Q.「演劇体験」ってそもそも何をするの?

A. 演劇のたのしさを味わえる演劇ゲームを中心に、遊びます!

さよならキャンプの演劇ワークショップは「演劇をやってみたい」という初心者の方にも楽しんでいただけるように計画しています。そのためいきなり台詞を覚えたり本格的な劇をつくったりするのではなく、まずは遊び感覚で演劇の面白さを体感してもらうところからスタートします。

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▲ 遊び感覚なので、初対面の人とも楽しく関わることができます

 

Q. 演劇ゲームって何をするの?

A. 主にインプロ(即興演劇)ゲームを行います

インプロとは即興演劇のこと。仲間と協力しながら、台本や打ち合わせなしに即興で演じる演劇の上演形式の一つです。テレビやドラマがお好きな方は「アドリブ」と聞くと少し耳なじみがあるかもしれません。演じている人も観ている人も、次の展開が分からないわくわくやドキドキがありますよね。
インプロゲームはそんな即興演劇のエクササイズ。ゲーム形式の体験メニューがたくさん開発されています。俳優養成はもちろん、教育やビジネスの現場でも注目されているワークショップです。

 

Q. インプロゲームを具体的に教えて!

A. お任せください!人気ゲームをいくつかご紹介します

さよならキャンプが開催する演劇ワークショップで人気のインプロゲームをいくつかご紹介します。


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プレゼントゲーム

架空のプレゼントを、パントマイムのように持ち方や渡し方を工夫して相手に渡します。貰った人はまるでプレゼントがそこにあるかのように受け取って、アドリブでお礼や感想を言います。渡した(つもりの)プレゼントと受け取った(つもりの)ものが違っても、お互いのアイデアを尊重しながら二人でその「プレゼント」を表現して遊びます。予想外な反応に驚いたり、相手とのイメージ違いを楽しんだりできるコミュニケーションゲームです。


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斜に構えるゲーム

参加者の前にある「物」を出します。参加者はその物について「斜に構えて」…つまりちょっと批判的にひねくれて、ななめな目線から話し合いをします。もちろんすべてアドリブ。「黄色くて目立ちすぎるよね」「今どき液体のりって!」「高級感に欠けるわ~」といった感じで、時間の限りとことん批判しまくります。進行役が合図をしたら今度は逆バージョン!瞬時に「斜に構えない」スタイルに切り替えて、「この色がいい!」「安くて愛されてる!」と思いっきり褒めまくります。切り替えの早さと調子の良さが面白おかしくて、参加者も見学者も爆笑してしまうワークです。


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椅子どかしゲーム

椅子に座っている相手を、ことばやジェスチャーを駆使しなんとかして椅子から立たせるゲームです。「あっちでお母さんが待ってますよ!」と言ってみたり、「そこ、ペンキ塗りたてですよ」と注意してみたり。もしかしたら、隣に立って「譲ってほしいな~」という空気を醸し出すだけで、相手が立ってくれるかも?座っている方も相手のアクションを素直に受け止めて、どんどんその世界にノッていきましょう。参加者の数だけアイデアがあり、笑いと発見、驚きの連続。「もう一回やりたい!」とリクエストが多いゲームです。


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最初と最後のセリフ

ペアになり一人一枚ずつ「セリフカード」を引きます。そのセリフはアドリブ会話の「最初」と「最後」のセリフ。つまり「最初」のセリフから会話をスタートし、自然な流れで「最後」のセリフにつながるように2人でアドリブ会話を繰り広げます。もちろん打ち合わせはなし。会話の中でなんとかして最後のセリフを引き出す展開を見出す協力ゲームです。世界観の違う2つのセリフを無理やりつなげるのも面白いポイントですが、上の画像のように2つのセリフだけで話が完結してしまうという神がかった引きを見せる参加者もいます。


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タイプライター

タイプライター(ここでは小説家のような作家のこと)役のメンバーを一人決め、その人が語る物語に合わせて他のメンバーが即興で演じるゲームです。例えばタイプライタが「おじいさんが買い物にでかけた」と言うと、誰かがおじいさんとして買い物をしている動きをします。その様子を見てタイプライターが「スーパーで大きな桃を見つけたおじいさんは」と言ってみると、おじいさんは桃を見つけます。もしかしたら誰かが空気を読んで「桃」役として登場するかもしれません。セリフや動きを追加してもOK!めちゃくちゃな展開になるほど盛り上がり、チームの一体感が一気に高まるゲームです。

 
 

Q. ワークショップで劇をつくることもあるの?

A. 気軽に楽しめる寸劇づくりをすることもあります。

劇をつくると聞くと「セリフを覚えて、動きを練習して」「演技はどうしよう…」と心配になる方もいるかもしれませんが、演劇ワークショップで行うものは準備不要&演技力不要の気軽なものですのでご安心ください。

例えば人気体験のひとつに【ことわざドラマ】という寸劇ワークがあります。ランダムに選んだ「ことわざ」をもとに設定や登場人物を考えて、1分くらいの寸劇をつくってクイズに。見ている人はその寸劇から「何のことわざだろう?」と考えて、見事正解すればおめでとう!というワークです。子どもの時に遊んだ「おままごと」の大人版のようなイメージで、そこにあるものや参加者同士のアイデアを自由に持ち寄り、わいわい遊びながらつくります。

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▲ 参加者同士で見せ合うと、笑いや歓声があがるのも楽しい瞬間です

 

Q. 役者になるためのワークショップなの?

A. 演劇を楽しんでもらうことが目的ですが、役者になりたい方の演劇の入り口としてもおすすめです

初めての方にも遊びながら楽しんでもらえる演劇体験ですので、趣味として演劇をやってみたい方はもちろん「演じるってどんな感じかな?」とちょっとした興味から参加いただくことも多いです。一方で、中高生対象のワークショップでは「将来役者になりたい」という中高生が参加してくれることも。インプロゲームは役者養成のトレーニングとしても歴史があるもので、役者として舞台に立つ上で大切なことを楽しみながら身に付けることができます。役者になりたいけれど何から始めたらいいか分からない…という方はぜひ一度体験してみてくださいね。


Q. なぜゲーム形式なの?

 A. 遊ぶのは楽しい!楽しいと、失敗してもまた挑戦したくなる!

さよならキャンプが演劇ゲームを大切にしているのは「楽しさ」があるからです。演劇の楽しさを体験してもらう場合にも、役者になりたい方への演劇体験の入り口としても、楽しさは欠かせません。もちろん演じることそのものにも楽しさはあるのですが、人に見られることへの緊張や「失敗したらどうしよう」という不安もありますよね。ゲーム、つまり遊びの形をとることで楽しさが生まれて緊張がほぐれたり、失敗してもゲームですから何度でもチャレンジできます。何より楽しいので、頭で考えるより先に「もう一回やりたい!」という気持ちが湧いてきます。参加してくれた方が心から「楽しい」「もっとやりたい!」と思えることに出会えるように、こんなスタイルを取り入れています。


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ただしゲーム形式であれば必ず楽しめるかというと、もちろんそんなことはありません。演劇を心から楽しんでいただけるよう身体的にも精神的にも安心できるワークショップ空間をつくることも私たちの仕事だと思っています。やさしくたのしい演劇空間を目指して勉強中ですので、参加いただいて「やさしくないなあ」と思う場面があったら、メンバーや主催者のスタッフの方にお声かけください。


Q. さよならキャンプは指導者なの?

A. 私たちはファシリテーター(進行・調整・促進役)だと思っています

 さよならキャンプは日頃から演劇作品をつくって上演していますが、演劇ワークショップを行う際には演劇の指導者ではなくファシリテーターとして活動しています。演劇ワークショップにおけるファシリテーターには、楽しい演劇体験を提供する進行役、参加者のみなさんが安心して演劇を楽しめるように空間や関係性を整える調整役、参加者同士の心地よい交流の中で面白いクリエイティブが生まれるよう促す促進役などの役割があります。逆に「こうすれば役者になれる」「上手な演技とはこういうもの」ということを指導することはありません。参加者のみなさんと一緒に演劇を楽しみながら、やさしくたのしい空間をつくっていきたいと思っています。

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